サービス詳細
今注目のデータ関連エンジニア、その役割とスキルセットとは? - Natic | Application Modernization Platform – 日商エレクトロニクス

今注目のデータ関連エンジニア、その役割とスキルセットとは?

main dataengineer 今注目のデータ関連エンジニア、その役割とスキルセットとは?

ディープラーニングや画像認識などのAI活用、家庭用人型ロボットの登場などがきっかけとなり、この10年間ほどで「データサイエンティスト」という言葉を見聞きする機会が多くなりました。
また、DX推進および個人・企業の人材確保・育成を目的に経済産業省が2022年12月に発表した「デジタルスキル標準」においても、人材類型の一つとして「データサイエンティスト」が盛り込まれています。(当社ではDX人材育成プログラムもご提供していますので是非ご確認ください)このように「データサイエンティスト」という言葉が一般化してきていますが、一体どのような業務や役割を担うのかは人それぞれ連想するイメージに違いがあるのではないでしょうか。

そこで、本記事では、データ関連のエンジニアの分類とそれぞれに求められる役割・スキルセットについてご紹介します。これからデータ周りのエンジニアとしてステップアップしていきたい、過去の経験・スキルからデータ分析をメンバーに任せたいと考えているマネージャーの方など、是非ご一読ください。

主なデータ関連エンジニアの分類

まずは、技術やプロジェクト内での役割から分類すると、以下のようになります。これらのエンジニアは相互に連携することで、データドリブン(データ駆動型)のプロジェクトを成功に導きます。なお、分類は一般的なものなので、組織や業界によっては異なる分類や役割があります。

データエンジニアリング分野

・データエンジニア
・データアーキテクト

データ解析・機械学習分野

・データサイエンティスト
・機械学習エンジニア
・AIエンジニア

ビジネスインテリジェンス(BI)分野

・ビジネスインテリジェンスエンジニア

各エンジニアの役割とスキルセット

■ データエンジニア

役割

データパイプラインの構築や、データの収集、変換、ストレージ、処理を管理するエンジニアです。データベース、データウェアハウス、ビッグデータプラットフォームなどのインフラストラクチャ設計のエキスパートです。データパイプラインの自動化やデータ品質の保証、データの安全性やセキュリティの確保にも関わります。

スキルセット

・データベースとデータ処理の知識(SQL、NoSQLなど)
・データパイプラインの構築と管理の経験
・データウェアハウスの設計と運用の知識
・ビッグデータ処理フレームワーク(Hadoop、Sparkなど)の経験
・スクリプト言語(Python、Scalaなど)のプログラミングスキル
・データ品質管理とデータセキュリティの知識
・クラウドプラットフォーム(AWS、GCP、Azureなど)の経験

■ データアーキテクト

役割

データストラクチャやデータフローの設計と管理を担うエンジニアです。データモデリング、データベース設計、データの統合と移行、データセキュリティとプライバシーの管理などを担当し、データの整合性と一貫性を確保しながら、効率的で使いやすいデータ環境を構築します。

スキルセット

・ビジネスニーズとデータ要件の理解
・データモデリングとデータベース設計のスキル
・データ統合とETLプロセスの経験
・データセキュリティとプライバシーの知識
・クラウドプラットフォームとビッグデータテクノロジーの知識
・エンタープライズアーキテクチャの理解

■ データサイエンティスト

役割

データを分析して洞察を抽出し、課題解決とビジネス価値を生み出すための分析・モデリングを行います。ビジネス上の意思決定をサポートするためのモデルやアルゴリズムを開発するエンジニアです。数学・統計学の知識や機械学習技術に優れ、データの探索、予測モデルの構築などの技術を用いて、データから価値を生み出す役割を果たします。

スキルセット

・データ分析と統計学の知識
・機械学習やディープラーニングの理解
・プログラミング(Python、Rなどの言語)
・データ処理とDML(SQLなど)のスキル
・データ可視化のスキル
・モデル評価と解釈の経験・能力
・コミュニケーションとビジネス理解のスキル

■ 機械学習エンジニア

役割

機械学習アルゴリズムや予測モデル、数理モデルなどを開発し、実データに対して適用するためのソフトウェアやシステムを構築するエンジニアです。データの加工・前処理、特徴量エンジニアリング、機械学習モデルのトレーニングと評価・精度改善、デプロイメントなどを担います。

スキルセット

・機械学習と統計学の理解
・機械学習アルゴリズムとフレームワークの経験
・データ前処理と特徴量エンジニアリングの経験・スキル
・機械学習モデルの評価・運用の経験
・プログラミング言語(Python、Rなど)のスキル
・深層学習モデルやニューラルネットワークの知識
・モデルデプロイメント(実装)の経験

■ AIエンジニア

役割

人工知能(AI)の開発と実装に従事し、機械学習やディープラーニングモデルを活用してAIシステムを構築する役割を担います。機械学習とディープラーニングの知識に加えて、AIの設計・開発・デプロイメント(実装)に関わり、画像認識、音声処理、自然言語処理などの応用領域に特化する場合もあります。

スキルセット

・機械学習とディープラーニングの知識と実装スキル
・ニューラルネットワークと深層学習モデルの経験
・自然言語処理(NLP)やコンピュータビジョンの知識
・データの前処理と特徴エンジニアリングのスキル
・プログラミング言語(Python、R、Java、C++など)のスキル
・AIシステムの設計と実装の経験・能力

■ ビジネスインテリジェンス(BI)エンジニア

役割

ビジネス上の意思決定をサポートすることを目的に、データの可視化、データウェアハウス(DWH)やビジネスインテリジェンスツールの運用に携わるエンジニアです。データモデリング、クエリの最適化、レポートやダッシュボードの作成などを行い、ビジネスユーザーがデータを容易に分析できるように支援します。

スキルセット

・データウェアハウスとビジネスインテリジェンスツールの経験
・データモデリングとデータ可視化のスキル
・SQLクエリの作成とデータ抽出のスキル
・ダッシュボード作成とレポーティングの経験
・ビジネス要件の理解とビジネス価値の追求
・コミュニケーションスキルとビジネス理解の能力

まとめ

今回は、データ関連エンジニアの役割・スキルセットをご紹介しました。日商エレクトロニクスにおいても、データサイエンティストと業務スペシャリストがお客様に伴走支援するデータ活用支援サービスをご提供しています。本サービスの担当データサイエンティストは、これまで業務アプリケーション開発・運用でデータエンジニアとして培った経験をベースとしており、統計的にデータ分析するだけでなく、データベース設計や収集・加工等の観点から根本的な課題解決をご提案できることを強みとしています。「データ分析できる人材がいない」「データサイエンティストと分析プロジェクトを通じて人材育成・ノウハウ蓄積したい」などのお悩みを抱えていらっしゃる場合は、まずは【スポット分析プラン】を是非ご活用ください。

著者プロフィール

木村隆二

アプリケーション事業推進部
ビジネスデザイン課 木村隆二

非対面決済プラットフォーム企業においてネット保険商品への導入支援を経験した後、損害保険会社で営業企画、商品・サービス企画、CX推進、他損保との業務提携等を経験。
前職では大手モーゲージバンクのデジタル営業推進の責任者として従事、2022年に日商エレクトロニクスに入社。
趣味は、トレイルランニング。