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ウェルスマネジメント業務における顧客エンゲージメント強化~富裕層顧客・事業者へのインタビューでわかったこと~ - Natic | Application Modernization Platform – 日商エレクトロニクス

ウェルスマネジメント業務における顧客エンゲージメント強化~富裕層顧客・事業者へのインタビューでわかったこと~

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◆ 3月5日より「Moxtra」は「Moxo」にサービス名が変更されました。

本記事で紹介したいこと

2021年12月にウェルスマネジメント業務のデジタル化~非対面チャネルを活用したワンストップサービスというタイトルの記事をアップしましたが、執筆に並行してウェルスマネジメント業務に従事した経験のある方や、プライベートバンク・ウェルスマネジメントサービスを利用経験のある方、それぞれにインタビューを行いました。そこから見えてきたウェルスマネジメント業務における課題とソリューションについて、ご紹介します。

目次 Table of Contents

  1. 金融機関の中期経営計画から読み取るキーワード
  2. インタビューから見えてきた金融機関の課題
  3. 顧客エンゲージメント強化に有効なソリューション
  4. Moxo(旧Moxtra)の紹介

1. 金融機関の中期経営計画から読み取るキーワード

金融機関において、今後のあるべき姿をどのように描いているかを知るため、金融庁のHPで公開されている免許・許可・登録等を受けている事業者の一覧から従業員500名以上の銀行や証券会社を抽出し、計135社の中期経営計画や有価証券報告書を調査しました。その結果、表現方法は少し異なるものの、各社が重要と考えている共通のキーワードとして、「コンサルティング強化」、「顧客接点強化」、「リアルとデジタルの融合」が得られました。

まず、「コンサルティング強化」については、多くの金融機関が掲げており、その重要性が伺えます。法人・個人を問わず顧客の課題を共有し、解決することが双方の利益を生み、長期的に良い関係を築くことが出来ます。そのような関係を築くための幅広い知識を持った、頼りになる人を強化・育成することが金融機関としての価値向上に繋がります。

「顧客接点強化」、「リアルとデジタルの融合」については、これまで主に対面で行っていたコンサルティング・窓口業務に加え、デジタルを活用して顧客との接点拡充や、利便性の確保に取り組み、満足度向上に繋げるといった内容になっています。

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※日商エレクトロニクスアプリケーション事業推進部Natic調べ

2. インタビューから見えてきた金融機関の課題

冒頭に記載した通り、銀行や証券でウェルスマネジメント業務に携わった経験のある方や、プライベートバンク・ウェルスマネジメントサービスを利用している方それぞれ数名にインタビューを実施しました。そこから見えてきた金融機関としての顧客エンゲージメントにおける課題、富裕層顧客が求めるサービスのあり方について、3点をピックアップしてご紹介します。

1点目は、金融機関で進む店舗の統廃合や人員削減による影響について。ニュース等で目にする機会も多く、実際に私の家の近所にある銀行支店も他の支店と統合されるなど、身近に感じる話題です。統廃合や人員削減によって、一人当たりの担当業務や担当する顧客の範囲が拡大することになり、さらに顧客との距離が遠くなることで、お客様とのコミュニケーション頻度が下がることが懸念されます。コンサルティング力を強化したとしても、お客様一人当たりに対応する機会や時間が少なくなってしまっては、コンサルティング力を発揮する場そのものが少なくなってしまうのではないでしょうか。

2点目は、プライベートバンカーが地方の富裕層顧客を対応するケースについて。プライベートバンクのみ取り扱いが可能な商品があるため、近くの支店では対応できないことも多く、本社のプライベートバンカーが現地に赴いて対応を行う必要があるということです。プライベートバンカーとしても対面は重要と考えており、お客様自身だけでなく、家族や自宅の内装など周辺も含めて変化を感じることが顧客との繋がりを維持する上で大事だということでした。とはいえ、やはり距離の問題は大きく、往復で1日かかってしまう場合もあるため、その間に他の顧客への対応が手薄になるという問題もあるようです。

3点目は、富裕層の下に位置する、富裕層予備軍(金融資産保有額3000万円~1億円 ※前回記事参照)への対応です。この層に対しては、前回の記事でも述べた通り、今後富裕層になる可能性を秘めているため注力が必要と考えられますが、広いターゲットに対して限られた人員で効率的に対応することが難しく、取引の機会を失っているケースがあるようです。

3. 顧客エンゲージメント強化に有効なソリューション

金融機関が描いているあるべき姿とインタビューから見えてきた課題に対して、ワンストップのコミュニケーションプラットフォームであるMoxo(旧Moxtra)を活用していくつか有効なソリューションが考えられます。まずは、「リアルとデジタルの融合」によって顧客接点を拡充し、対面を基本としながらも非対面チャネルを有効に活用し、出張や旅行で遠方に行くことが多い顧客でも、常にサポート出来る環境を作っておくことで、満足感・信頼感をより高めることが出来ます。

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次に、今後さらに進むことが予想される店舗の統廃合や、地方の富裕層など物理的に距離が離れている顧客への対応として、本支店間や支店間の連携が重要になります。そのため、富裕層顧客と担当者、担当者と関係者が一つのプラットフォーム上で情報共有しながら、核となる部分は担当者が対応しつつも、他の人員が周辺をフォローすることで、顧客に対してより手厚い対応が可能となります。

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最後に準富裕層への対応は、効率的かつ効果的な対応をいかに行うかが重要です。非対面チャネルを利用しても、限られたリソースの中で全ての顧客に対して対応することは難しいため、対象顧客や利用機能を限定することで、非対面チャネルの長所を生かしてより多くの顧客に対してアプローチできます。例えば、若手社員が多くの顧客を持つ場合でも本社の専門チームや上司が状況に応じて適したサポートを行うことで、取引の機会を逃してしまうことを抑えられます。また、顧客からも担当者のみならず、会社全体として対応している姿が見えることで安心感、信頼感を与え、継続して良い関係を築くことが出来るのではないでしょうか。

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4. Moxo(旧Moxtra)の紹介

Moxo(旧Moxtra)とは、Nissho-Naticのソリューション、Digital Omni-Channel Solutionが提供する非対面のワンストップポータルです。自社ブランドのモバイルアプリを提供可能でeKYC電子署名にも対応、お客様と窓口、そしてバックオフィスから既存システムをひと繋ぎにする「非対面チャネル」ツールです。いつでもどこでも手厚い商取引を非対面で実現します。

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記事担当者 : アプリケーション事業推進部 植村

投稿日:2022/01/21