本記事で紹介したいこと：

総務省から発行されている令和3年情報通信白書によると、スマホ利用率は20～30代は約95%、40～50代は約90%に達しており、提供サービスをスマホ対応することが当たり前の時代となってきています。
（参考：総務省令和3年度版情報通信白書）

本記事では、スマホからの口座開設を受け付けている金融機関の皆様に向けて、受け付け後のプロセスに自動処理を取り入れてデジタル運用で早期開設を実現する「口座開設業務自動化ソリューション」をご紹介します。

こんな課題におすすめ：

• お客様がすぐにサービス利用できるようすばやく口座を開設したい
• グループ企業のシナジー効果としてすばやく口座開設したい
• 本人確認照合を効率よく行いたい
• 契約者との手続きにeKYCを活用しているが、従来どおり紙ベースで行っている社内業務を改善したい
• 案件状況をシステムで管理したい

目次 Table of Contents

1. 口座開設自動処理フロー
2. 本人確認書類にOCRを活用
3. 時間短縮の要、自動点検とスクリーニング
4. 結果をワンビューで最終点検
5. 案件ステータスはワークフローで管理
6. まとめ

1. 口座開設自動処理フロー

口座開設を自動で処理するためには、お申込情報や本人確認情報がデジタル化されている必要があります。
ここでは、Webやアプリから口座開設をお申し込みいただき、本人確認書類は写真を撮って提出していただく前提で、バックオフィス業務の自動処理フローをご説明します。

2. 本人確認書類にOCRを活用

口座開設に本人確認は欠かせません。本人確認書類としては、運転免許証を提出されるお客様が大半を占めているのではないでしょうか。
本人確認のプロセスでは申込内容が本人確認書類と合致しているかを点検しますが、運転免許証やマイナンバーカードなど特定書類の画像データは、自動処理対象として書類ごとに適切なトリミング処理を行い、その後に専用OCRエンジンを使用することで認識率を上げてデータ化します。
また、トリミングした画像データは画像データベースに保存し、必要なマスキング処理を施します。
本人確認にeKYCのサービスを活用することも可能です。

3. 時間短縮の要、自動点検とスクリーニング

OCR結果とWeb申込情報を突合し、さらにシステムチェックを加えて自動点検を実施します。
例えば、氏名、住所、生年月日が申込内容と合致しているか、本人確認書類は有効期限内かなど、設定した項目で自動点検させます。
また、反社DBでの確認、基幹システムでの名寄せ確認など、社内システムや勘定系システムとRPAを活用して連係することによりスクリーニングを実施し、最終点検プロセスに引き渡します。

4. 結果をワンビューで最終点検

最終点検のプロセスでは、自動点検結果とスクリーニング結果を画面にまとめて表示して画面上でチェックを行います。承認された案件は後続の口座開設プロセスへと引き渡されます。

5. 案件ステータスはワークフローで管理

早期に口座開設するためには、各プロセスを次々に処理する必要があります。プロセスは一つのシステム内で完結するわけではないので、口座開設に必要なプロセスをワークフローで管理することでスムーズな進行を実現します。同時にワークフローに組まれたプロセスは進捗が確認できるので、都度ステータスを勘定系システムに入力するという手間が省けます。
ワークフローを活用するメリットはプロセス管理だけではありません。RPAやSMSと連係させることで口座開設通知までの自動化を実現します。

6.まとめ

口座開設業務自動化ソリューションでは、自動処理が可能な案件であればすばやく口座開設できるよう各プロセスを自動実行させ、ヒトは自動処理できない案件や最終チェックに注力し、全体の処理効率を上げることを提案しています。

1. 運転免許証やマイナンバーなど特定書類での本人確認は専用OCRで精度よくデータ化
2. Webやアプリからの申込と本人確認情報とのデータ突合
3. 社内システム、基幹システムとの連係で自動点検
4. スクリーニング結果、OCR時の画像とデータ、点検表を画面表示して最終点検
5. ワークフローシステムでステータス管理と通知までの自動化

今回ご紹介する「口座開設自動化ソリューション」は当社が取り扱う製品やサービスを組み合わせて実現しています。
お客様がすでにお持ちのしくみに当ソリューションの一部だけを取り込むことも可能です。
ご相談、ご興味をお持ちの方は、ぜひお問い合わせください。

本記事は、日商エレクトロニクス株式会社アプリケーション事業本部アプリケーション営業部のオリジナルです。

お問い合わせはこちらからお願い申し上げます。